柳宗理デザインの「バタフライスツール」は、2016 年に60 周年を迎えました。1956 年第一回柳工業デザイン研究会展(松屋銀座)で発表されて以来、多くの人々を魅了し続けてきたこの椅子は、世界の家具史においてもアイコン的存在となり、ニューヨーク近代美術館(MoMA)やルーブル美術館など各地の美術館にも収蔵されています。

 「デザインの構想は、デザインする行為によって触発される」と言う柳は、常に手で考えるものづくりを行いました。バタフライスツールの印象的で軽やかなフォルムも、手遊びのように紙を折り曲げる中でうまれたのです。柳はこのかたちを椅子として実現させるため、仙台の産業工芸試験所で成形合板の研究をしていた乾三郎氏のもとを訪ねます。乾氏の協力で、当時の企業として日本で初めて成形合板を実用化した天童木工と研究・開発を行うことになり、数年の試行錯誤を経て1956年の発表を迎えました。

 本展では、発表当時のオリジナルを含む様々な「バタフライスツール」を展示し、その60 年の歩みを振り返るとともに、成形合板技術についてもご紹介いたします。また、柳工業デザイン研究会が行っている、柳宗理のデザイン手法を体感するデザイン実習に参加した多摩美術大学生産デザイン学科プロダクトデザイン専攻の学生作品も、合わせて展示いたします。

 

<柳工業デザイン研究会 × 多摩美術大学>

 柳工業デザイン研究会では、2015年より大学生を対象とした二週間のデザイン実習を行っています。スケッチによって考えるのではなく、手を動かして模型を作りながら考えるという柳宗理のデザイン手法を体験するこの実習は、デザインプロセスの体得と、デザインの本質を学ぶことを目的としています。

 本年、多摩美術大学生産デザイン学科プロダクトデザイン専攻の学生2名がはじめてこの実習に参加し、カトラリーをテーマに学生自身が考案したアイテムの制作に取り組みました。真摯にひとつのモノに向き合った二週間の成果を、ご高覧ください。


柳宗理 バタフライスツール60周年記念企画展 於 多摩美術大学 「BUTTERFLY STOOL 60th at Tama Art University」

会期:平成29年10月16日(月)〜28日(土)
休館日:日曜日
開館時間:10:00〜18:00

入場料:入場無料

TEL:042-676-8611

会場:多摩美術大学八王子キャンパス アートテーク 1F − 101 

所在地:東京都八王子市鑓水2−1723

内容・広報に関するお問い合わせ  info@butterflystool60th.com

 

【アクセス】

JR横浜線・京王相模原線橋本駅北口から神奈川中央交通バス「多摩美術大学行」で約8分。または、JR八王子駅南口から京王バスで約20分。

詳しいアクセス方法は多摩美術大学HPをご覧下さい。